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[クライオポンプの基礎知識 5 ]
冷凍機の構造と冷凍の原理
冷凍機の構造と冷凍の原理 
  1.冷凍の原理(一般的説明用)
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| 図1.冷凍の原理 | 
 クライオポンプに利用されている代表的な冷凍サイクルは、 
 (1) ギボード・マクマーン(マクマホン)(Gifford-McMahon)サイクル(G-Mサイクル) 
 (2) モディファイド・ソルベイ(Modified-Solvay)サイクル(M-Solvayサイクル)である
 2.クライオポンプに利用されている冷凍サイクル  
 クライオポンプの構造をCRYO-U8Hを例にとり説明する。 
 クライオポンプに使用される冷凍機は2段式であり、1段目は冷凍能力が大きく80K以下に冷却することができ、2段目は冷凍能力は小さいが10~12Kに冷却することができる。 
 15Kクライオパネル(1)(凝縮パネル)と15Kクライオパネル(2)(吸着パネル)は冷凍機の2段ステージに取り付けられており、冷凍能力の大きい1段ステージに取り付けられた80Kシールドと80Kバッフルにより、室温の放射(輻射)熱から保護されている。 
図2-2はG-Mサイクルの作動原理とP-V線図(膨張室の圧力Pと容積Vの関係を示したグラフ)を示したものである。
 2-1.G-Mサイクル  
 G-Mサイクルは1950年代の終わりにGiffordにより開発された冷凍サイクルで、デイスプレーサーの駆動方法には、機械的に駆動する方法と、作業ガスの圧力差を利用して駆動する方法とがある。G-Mサイクルは効率が良いため駆動速度が遅くでき、また、内部に使用しているシールにかかる負荷も軽いため、高性能で信頼性の高い冷凍サイクルである。ここでは、アルバック・クライオが使用している機械的にディスプレーサーを駆動する冷凍サイクルについて説明する。 
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このように、理想的なG-MサイクルではP-V線図は四角形となり、1サイクルの周期をt秒とすると、理想的冷凍能力
 Q ideal は 
 Q ideal =W/tで与えられる 
実際の冷凍機では15K以下の極低温を得るために2段式の構造をとっている。 また、構造を簡略化するために蓄冷器をディスプレーサーの内部に組込み一体化している。 1段、2段シールには差圧がかからず、シールへの負荷が軽くなるために長寿命で信頼性の高いものとなっている。


















